【2020年1月】最後のセンター試験:数学ⅠAの解説をしてみる

 

こんにちは。

今年は最後のセンター試験が行われましたね。

数学好きの私としては記念に解いてみたくなったので、数学IAの問題を解きついでに解説をしたいと思います。

問題部分は赤マーカーしており、多少略して記載してます。

 

しっかりした問題は東進のページからどうぞ。

https://www.toshin.com/center/sugaku-1a_mondai_0.html

 

数学Ⅰや数学Ⅱや数学ⅡBの解説をお探しなら。

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第1問

 

その1:2次不等式と有理化

 

(1) \(y=(a^2-2a-8)x+a\)の傾きが負となるときの\(a\)の範囲は?

→ こちら2次不等式の問題ですね。傾きが負なので、\(x\)の係数が負となればいいので、

\begin{align}
a^2-2a-8>0 \\
(a-4)(a+2)>0 \\
a<-2, 4<a
\end{align}

\(\tag{アイウ}\)

 

(2) \(a^2-2a-8\neq0\)のとき、(1)の直線と\(x\)軸の交点を\(b\)とするとき、\(a>0\)のとき\(b>0\)となる\(a\)の範囲?

→ \((b, 0)\)を代入したのときの\(b\)が正になればいい。

\begin{align}
0=(a^2-2a-8)b+a \\
b=\frac{-a}{(a-4)(a+2)} \\
\end{align}

\(0<a<4\)のとき\(a>0\), \((a-4)(a+2)<0\)だから

\begin{align}
b=\frac{-a}{(a-4)(a+2)}>0
\end{align}

\(4<a\)のとき\(a>0\), \((a-4)(a+2)>0\)だから

\begin{align}
b=\frac{-a}{(a-4)(a+2)}<0
\end{align}

よって、\(0<a<4\)\(\tag{エオ}\)

 

また、\(a\;{\leq}\;0\)のとき、\(b>0\)となる\(a\)の範囲?

\(-2<a\;{\leq}\;0\)のとき、\(a\;{\leq}\;0\), \((a-4)(a+2)<0\)だから

\begin{align}
b=\frac{-a}{(a-4)(a+2)}\;{\leq}\;0
\end{align}

\(a<-2\)のとき、\(a<0\), \((a-4)(a+2)>0\)だから

\begin{align}
b=\frac{-a}{(a-4)(a+2)}>0
\end{align}

 

よって、\(a<-2\)\(\tag{カキ}\)

 

また、\(a=\sqrt{3}\)のときの\(b\)は?

→ \(b=\displaystyle{\frac{-a}{(a-4)(a+2)}}\)に\(a=\sqrt{3}\)を代入すればいい

\begin{align}
b&=\frac{-\sqrt{3}}{(\sqrt{3}-4)(\sqrt{3}+2)} \\
b&=\frac{-\sqrt{3}(\sqrt{3}+4)(\sqrt{3}-2)}{(\sqrt{3}-4)(\sqrt{3}+2)(\sqrt{3}+4)(\sqrt{3}-2)} \\
b&=\frac{(-3-4\sqrt{3})(\sqrt{3}-2)}{(3-16)(3-4)} \\
b&=\frac{5\sqrt{3}-6}{13}
\end{align}

\(\tag{クケコサシ}\)

 

その2:命題と集合

 

命題:\(p\),\(q\),\(r\), 集合:\(P\),\(Q\),\(R\)を以下のように与えられる。

\(p\):\(4\)の倍数

\(q\):\(6\)の倍数

\(r\):\(24\)の倍数

\(P\):\(4\)の倍数の自然数全体の集合

\(Q\):\(6\)の倍数の自然数全体の集合

\(R\):\(24\)の倍数の自然数全体の集合

 

正しい記号や式を選ぶ問題3問

(1) \(32\;{\in}\;P\cap\overline{Q}\)\(\tag{ス}\)

(2)\(P\;{\cap}\;Q\)に属する最小の自然数は\(12\)である。\(\tag{セソ}\)

また、\(12\;{\notin}\;R\)である。\(\tag{タ}\)

(3)自然数\(12\)は\((pかつq)\;{\Rightarrow}\;r\)の反例である。\(\tag{チ}\)

 

その3:2次関数

 

\(c\)を定数とするとき、\(y=x^2\)を\((c, 0), (c+4, 0)\)を通るように平行移動したグラフを\(G\)とする。

(1) \(G\)は\(c\)を用いて、表わすどうなるか?

→2点を通る2次曲線のグラフの式を求める。

\(y=x^2\)の平行移動だから\(x^2\)の係数は1。\(G\)は\(y=x^2+px+r\)と置ける。\((c, 0)\)を代入して、

\begin{align}
0=c^2+pc+q
\end{align}

\((c+4, 0)\)を代入して、

\begin{align}
0&=(c+4)^2+(c+4)p+q \\
&=c^2+8c+16+cp+4p+q
\end{align}

上記、\(p, q\)に関する式を連立して解くと、\(p=-2c-4, q=c^2+4c\)

よって\(G\)は、\(y=x^2-2(c+2)x+c(c+4)\)\(\tag{ツテ}\)

 

また、\((3, 0), (3, -3)\)を両端とする線分と共通点を持つような\(c\)の範囲は?

→ \(G\)に\(x=3\)を代入したときに\(-3\;{\leq}\;y\;{\leq}\;0\)となればいい。

\begin{align}
y=3^2-2(c+2)\cdot3+c(c+4) \\
y=-6c-12+c^2+4c+9 \\
y=c^2-2c-3 \\
\end{align}

よって、\(-3\;{\leq}\;c^2-2c-3\;{\leq}\;0\)を解けばいい。

まず、\(-3\;{\leq}\;c^2-2c-3\)から解く。

\begin{align}
c^2-2c-3\;{\geq}\;-3 \\
c(c-2)\;{\geq}\;0 \\
\end{align}

つまり、\(c\;{\leq}\;0, 2\;{\leq}\;c\)

次に、\(c^2-2c-3\;{\leq}\;0\)を解く。

\begin{align}
c^2-2c-3\;{\leq}\;0 \\
(c-3)(c+1)\;{\leq}\;0 \\
\end{align}

つまり、\(-1\;{\leq}\;c\;{\leq}\;3\)

よって回答は、\(-1\;{\leq}\;c\;{\leq}\;0, 2\;{\leq}\;c\;{\leq}\;3\)\(\tag{トナニヌ}\)

 

(2) \(2\;{\leq}\;c\;{\leq}\;3\)の場合を考えるとき、\(G\)が\((3, -1)\)を通るときに\(G\)のグラフは\(y=x^2\)を\(x\)軸方向に、\(y\)軸方向にどれだけ移動したか。このとき、\(y\)軸との交点の\(y\)座標は?

→\(y=x^2-2(c+2)x+c(c+4)\)が\((3, -1)\)を通るので、代入する。

\begin{align}
-1&=3^2-2(c+2)\cdot3+c(c+4) \\
9-&6c-12+c^2+4c=-1 \\
c^2&-2c-2=0 \\
\end{align}

\(c^2-2c-2=0\)の解を求めると\(c=1\pm\sqrt{3}\)

\(2\;{\leq}\;c\;{\leq}\;3\)なので、\(c=1+\sqrt{3}\)

 

\(G\)の方程式は、

\begin{align}
y&=x^2-2(3+\sqrt{3})x+(1+\sqrt{3})(5+\sqrt{3}) \\
&=(x-(3+\sqrt{3}))^2-4
\end{align}

\(G\)は\(x\)軸方向に\((3+\sqrt{3})\), \(y\)軸方向に\(-4\)だけ平行移動したものである。\(\tag{ネノハヒ}\)

 

また、\(y\)軸との交点は\(x=0\)を代入して、\(8+6\sqrt{3}\)とわかる。\(\tag{フヘホ}\)

 

第2問

 

その1:三角比

 

\(△ABC\)で\(BC=2\sqrt{2}\)とする。\(∠ACB\)の2等分線と\(AB\)の交点を\(D\)とし、\(CD=\sqrt{2}, \cos{∠BCD}=\displaystyle{\frac{3}{4}}\)とする。

このとき、\(BD\)の長さ, \(\sin{∠ADC}\)の値は?

→ 余弦定理から\(BD, \cos{∠BDC}\)が出る。\(\sin{∠ADC}\)は\(\cos{∠BDC}\)から出す。

\(△BCD\)に余弦定理を使うと、

\begin{align}
BD^2&=BC^2+CD^2-2{\cdot}BC{\cdot}CD{\cdot}\cos{BCD} \\
BD^2&=(2\sqrt{2})^2+{\sqrt{2}}^2-2{\cdot}2\sqrt{2}{\cdot}\sqrt{2}{\cdot}\displaystyle{\frac{3}{4}} \\
BD^2&=8+2-6=4 \\
\end{align}

\(BD\)は正だから、\(BD=2\)\(\tag{ア}\)

 

また、同じく余弦定理から、

\begin{align}
\cos{∠BDC}&=\displaystyle{\frac{CD^2+BD^2-BC^2}{2{\cdot}BD{\cdot}CD}} \\
\cos{∠BDC}&=\displaystyle{\frac{\sqrt{2}^2+2^2-(2\sqrt{2})^2}{2{\cdot}2{\cdot}\sqrt{2}}} \\
\cos{∠BDC}&=\displaystyle{\frac{-2}{4\sqrt{2}}} \\
\cos{∠BDC}&=\displaystyle{\frac{-\sqrt{2}}{4}} \\
\end{align}
\begin{align}
\sin{∠ADC}&=\sin{(180^{\circ}-∠BDC)} \\
&=\sin{∠BDC} \\
&=\sqrt{1-(\frac{\sqrt{2}}{4})^2} \\
&=\frac{\sqrt{14}}{4}
\end{align}

\(\tag{イウエ}\)

 

\(\displaystyle{\frac{AC}{AD}}\)の値と\(AD\)の長さは?

→ 二等分線の性質から\(\displaystyle{\frac{AC}{AD}}\)を求める、\(AD\)は余弦定理で求める。

\(CD\)は\(∠ACB\)の二等分線なので、

\begin{align}
BC:AC&=BD:AD \\
2\sqrt{2}:AC&=2:AD \\
2AC&=2\sqrt{2}AD \\
\frac{AC}{AD}&=\sqrt{2}
\end{align}

\(\tag{オ}\)

 

ここで\(△ACD\)に余弦定理をもちいて、

\begin{align}
AD^2&=AC^2+CD^2-2{\cdot}AC{\cdot}CD\cos{∠ACD} \\
AD^2&=(\sqrt{2}AD)^2+(\sqrt{2})^2-2{\cdot}\sqrt{2}AD{\cdot}\sqrt{2}\cos{∠BCD} \\
AD^2&=2AD^2-3AD+2 \\
0&=AD^2-3AD+2 \\
0&=(AD-1)(AD-2)
\end{align}

\(AD=2\)とすると、\(∠ADC\)が直角にならなくてはいけないが、\(\sin{∠ADC}\)が\(1\)ではなく、直角でないので、\(AD=1\)\(\tag{カ}\)

 

\(△ABC\)の外接円の半径の長さは?

→ 外接円の半径を\(R\)とし、\(R\)は\(△ABC\)に正弦定理を使って求められる。

が、まずは\(\sin\)の値が必要なので、求める。

\begin{align}
\sin{∠ACB}&=\sqrt{1-\cos^2{∠ACB}} \\
\cos{∠ACB}&=\frac{AC^2+BC^2-AB^2}{2{\cdot}AC{\cdot}BC} \\
&=\frac{2+8-9}{8} \\
&=\frac{1}{8} \\
\sin{∠ACB}&=\sqrt{1-(\frac{1}{8})^2} \\
&=\frac{3\sqrt{7}}{8}
\end{align}

 

これより正弦定理から、

\begin{align}
2R&=\frac{AB}{\sin{∠ACB}} \\
R&=\frac{4\sqrt{7}}{7}
\end{align}

\(\tag{キクケ}\)

 

その2:データの分析

 

(1) 99個の観測値からなるデータがあるとき、四分位数についてどのようなデータでも成り立つものは?

0. 平均値は第1四分位数と第3四分位数の間にある

1. 四分位数範囲は標準偏差より大きい

2. 中央値より小さい観測値の個数は49個

3. 最大値に等しい観測値を1つ削除しても第1四分位数は変わらない

4. 第1四分位数より小さい観測値と第3四分位数より大きい観測値をすべて削除すると、残りの観測値は51個である

5. 第1四分位数より小さい観測値と第3四分位数より大きい観測値をすべて削除すると、残りの観測値からなるデータ範囲はもとのデータの四分位範囲に等しい

 

0, 1, 2, 4は誤り、3, 5は正しい。\(\tag{コサ}\)

 

0と1のみ観測値の場合で0が1つ、1が98個の場合で考えると、0, 1, 2, 4が除外されます。

0:平均値0.989…に対し、第1四分位数と第3四分位数は1です。

1:四分位数範囲が0に対し、標準偏差は正になります。

2:中央値が1なので、1より小さい数を除くと98個の1が残ります。

4:第1四分位数と第3四分位数は1なので、第1四分位数より小さい観測値と第3四分位数より大きい観測値をすべて除くと98個の1が残ります。

 

(2) 図を見て正しいものを選ぶ問題

(I) 四分位範囲はどの都道府県でも1以下である

(II)箱ひげ図は中央値が小さい値から大きい値の順に上から並んでいる

(III) P1のどのデータの値をとっても、P47のどのデータの値より小さい

 

(I),(II)は誤り、(III)は正しい。よって6番が正しい。\(\tag{シ}\)

 

(3) ヒストグラムを見て対応する箱ひげ図を選ぶ問題

最小値が79.5-80.0の間に、最大値が81.5-82.0の間にある、さらに箱部分が80.0-81.0寄りになっている4番が正しい\(\tag{ス}\)

 

(4) 図を見て正しいヒストグラムを選ぶ問題

平均寿命の差が6.0-7.0あたりがピークになっており山形になっている、3番が正しい\(\tag{セ}\)

 

第3問

 

その1:確率

 

確率の問題の中で正しいものを選ぶ問題

 

0. 1枚のコインを5回投げて、少なくとも1回表が出る確率は\(p>0.95\)である。

1. 赤玉と白玉が8個入っている袋がある。1つ取り出し、戻す試行を5回繰り返したとき赤が3回出た。そのとき、1回の試行で赤が出る確率は\(\displaystyle{\frac{3}{5}}\)である

2. 「い」と書かれたカード1枚、「ろ」と書かれたカード2枚、「は」と書かれたカード2枚、がある。同時に2枚取り出すとき、異なる文字になる確率は\(\displaystyle{\frac{4}{5}}\)である。 → 正しい

3. コインの状態を見て状態をいうロボットが2体いる。正しく状態を判別できる確率0.9。ある人がコインを投げてどちらも表といったとき、実際表である確率\(p\;{\leq}\;0.9\) → 誤り

 

 

0の解説

正しい。すべて裏になる確率は\(\displaystyle{\frac{1}{2^5}}=0.03125\)。よって少なくとも1回表になる確率は\(1-0.03125=0.96875\)\(\tag{ア}\)

1の解説

誤り。これは袋の中の赤玉と白玉の個数に左右され、それが記述されていないのでわからない。

2の解説

正しい。5枚から2枚取り出されるすべての場合の数は\({}_5 \mathrm{ C }_2=10\)通り。

同じ文字の場合の数は\((2, 2), (3, 3)\)の\(2\)通り。つまり、異なる文字の場合の数は\(8\)通り。

よって、異なる文字になる確率は\(\displaystyle{\frac{4}{5}}\)\(\tag{イ}\)

3の解説

誤り。コインの状態が表かつ2体とも表という確率は\(0.5\times0.9\times0.9=0.405\)

2体とも表という確率は\(0.5\times0.9\times0.9+0.5\times0.1\times0.1=0.41\)

2体のロボットが表といった条件のもとで、実際に表である確率は\(\displaystyle{\frac{0.405}{0.41}}=0.9878…\)

 

その2:確率

 

コインを5回投げるゲームをする。表が出たら+2点、裏が出たら-1点とし、以下のルールを適応するとする。

・0点に戻ったら終了

・0点にならなかったら5回目の試行で終了

 

(1) コインを2回投げた時点で点数が-2の確率は?また、1点である確率は?

2回投げた時点で-2点になる場合は「裏→裏」の場合のみ。1点になる場合は「表→裏」または「裏→表」の場合のみ。

よって、-2点になる確率\(\displaystyle{\frac{1}{4}}\)、1点になる確率は\(\displaystyle{\frac{1}{2}}\)\(\tag{ウエオカ}\)

 

(2) 持ち点が0点に戻るのは何回目か?その回数投げたとき、それが起こる確率は?

持ち点が0に戻るには3回の試行が必要。\(\tag{キ}\)

それが起こる場合は「表→裏→裏」または「裏→表→裏」または「裏→裏→表」が起こったときである。

よって、\(\displaystyle{\frac{3}{8}}\)\(\tag{クケ}\)

 

(3) ゲームが終了した時点で4点である確率は?

4点になるには表3回、裏2回が必要。しかし、途中で終了する場合もあるので、それに気を付けて、

表3回、裏2回の並びは\({}_5 \mathrm{ C }_3=10\)通り、しかし、終了する場合\(3\)通りが含まれるので、

\(\displaystyle{\frac{7}{32}}\)\(\tag{コサシ}\)

 

(4) ゲームが終了したとき、4点であるときコインを2回投げた時点で1点である条件つき確率は?

終了時に4点かつ2回投げ終わった時点で1点である確率は、\(\displaystyle{\frac{1}{8}}\)

上記問題(3)で求めた確率から終了時に4点である確率は\(\displaystyle{\frac{7}{32}}\)

よって、\(\displaystyle{\frac{4}{7}}\) \(\tag{スセ}\)

 

第4問:n進法と整数

 

(1) \(x=2.{\dot{3}}{\dot{6}}\)とする。\(x\)を分数で表すと?

\begin{align}
100x-x&=234 \\
x&=\frac{234}{99}=\frac{26}{11}
\end{align}

\(\tag{アイウエ}\)

 

(2) 有理数\(y\)は7進数で表すと\(x={2.{\dot{a}}{\dot{b}}}_{(7)}\)になる。このとき\(a,b\)は\(0\)以上\(6\)以下の異なる整数。

この時、\(y\)は分数でどのように表せるか。

 

\begin{align}
49y-y&=2ab_{(7)}-2_{(7)} \\
y&=\frac{49\times2+7a+b-2}{48} \\
&=\frac{96+7a+b}{48}
\end{align}

\(\tag{オカキク}\)

 

(i) \(y\)が分子が奇数で分母が4で表せるのは?

分子が12の倍数になる必要があるので、\(7a+b=12n\)

この条件での題意を満たす\((a,b)\)の組み合わせは、\((1, 5), (5, 1)\)のとき。

よって、\(\displaystyle{\frac{9}{4}}, \displaystyle{\frac{11}{4}}\)\(\tag{ケコサ}\)

 

\(y=11\)である場合、\(7a+b=36\)であるので、\(\tag{シス}\)

\(a=5, b=1\)\(\tag{セソ}\)

 

(ii) \(y-2\)は分子が1で分母が2以上の整数とする。このような\(y\)の個数は?

\begin{align}
y-2=\frac{7a+b}{48}
\end{align}

\(a, b\)は異なるという条件に気を付けると、\(7a+b\)は\(8, 16, 24, 32, 40\)を除く、\(1\)から\(47\)の整数になり得ます。

ここで、\(1\)から\(47\)の間で、\(48\)を割りきる整数は\(1, 2, 3, 4, 6, 8, 12, 16, 24\)。

ここから\(8, 16, 24\)を除いた\(6\)個が正解。\(\tag{タ}\)

 

 

第5問:図形問題

 

\(△ABC\)で辺\(BC\)を\(7:1\)に内分する点\(D\)、辺\(AC\)を\(7:1\)に内分する点\(E\)、線分\(AD, BE\)の交点\(F\)、線分\(CF\)と辺\(AB\)の交点\(G\)

このとき、\(\displaystyle{\small{\frac{GB}{AG}, \frac{FD}{AF}, \frac{FC}{GF}}}\)の値は?

 

チェバの定理から、

\begin{align}
\frac{GB}{AG}\cdot\frac{DC}{BD}\cdot\frac{EA}{CE}&=1 \\
\frac{GB}{AG}\cdot\frac{1}{7}\cdot\frac{7}{1}&=1 \\
\frac{GB}{AG}&=1
\end{align}

\(\tag{ア}\)

メネラウスの定理から、

\begin{align}
\frac{GB}{AG}\cdot\frac{CD}{BC}\cdot\frac{FA}{DF}&=1 \\
\frac{1}{8}\cdot\frac{AF}{FD}&=1 \\
\frac{FD}{AF}&=\frac{1}{8}
\end{align}

\(\tag{イウ}\)

メネラウスの定理から、

\begin{align}
\frac{EA}{CE}\cdot\frac{BG}{AB}\cdot\frac{FC}{GF}&=1 \\
\frac{7}{1}\cdot\frac{1}{2}\cdot\frac{FC}{GF}&=1 \\
\frac{FC}{GF}&=\frac{2}{7}
\end{align}

\(\tag{エオ}\)

 

\(\displaystyle{\small{\frac{△CDGの面積}{△BFGの面積}}}\quad\)の値は?

 

同じ高さだから、底辺の比になる

\(△BFGの面積:△BCGの面積=7:9\)

 

同じ底辺だから、高さの比になる

\(△CDGの面積:△BCGの面積=1:8\)

 

よって、\(\displaystyle{\small{\frac{△CDGの面積}{△BFGの面積}}}\quad=\frac{9}{56}\)\(\tag{カキク}\)

 

\(B, D, F, G\)が同一円周上にあり、\(FD=1\)のときの\(AB\)?

方べきの定理が使えて、

\begin{align}
AF{\times}AD&=AG{\times}AB \\
8\times9&=\frac{1}{2}AB{\times}AB \\
AB^2&=16\times9
\end{align}

\(AB>0\)だから、\(AB=12\)\(\tag{ケコ}\)

 

\(AE=3\sqrt{7}\)のとき、\(AE{\times}AC\)?

 

\(AE:AC=7:8\)から、\(8AE^2=7AE{\times}AC\)

よって、\(AE{\times}AC=72\)\(\tag{サシ}\)

 

このとき、\(∠AEG\)と同じ大きさの角度は?

 

\(AB=12, AG=6\)から\(AB{\times}AG=AE{\times}AC\)が成り立つ。

方べきの定理の逆から、\(B, C, E, G\)は同一円周上にある。

なので、\(∠AEG=180°-∠CEG=∠ABC\)

正解は2番\(\tag{ス}\)